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Full text of "Inpukyo"

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之經者 尊焉耳 
所歸 也」 怪言 寄 
而後。 見 於 行間 
世 之 道。 利 賴美倚 焉。 ^ 
之。 敎童蒙 知 其 要 云爾。 ! 



11 






十四 年。. 歲次 辛亥。 七月 A 日。 遠 
藤 隆吉識 於巢藺 學舍。 




陰符經 

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V -/Jsifisi 

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文爭博 士 遠. 藤 隆吉述 



a u ^ r^i - 

:V: J 二, 1 , 

1 .': ,, ::• « 一言. 

1 c '3 ^^ は僅 ^'' 1^|5-四十四字の文章なれ 2* も '1& 冻道家の金科玉條 

な b 。 ■ 陰符經 VJ 言 ふは 陰は 暗默の 意に して符 
即ち 造化の 理に默 契す るを 言へ るな り。 去れ 
->^#^-^*^化の理を得て其镫に.實行す る こ vj を 主* yj した 






賺一 



VJ 



る もの ^ 謂 ふべ し* 



上 篤 

觀,,天之道 0 執=天之行1。盡矣。天有= *: 賊 0 見乏者昌。 



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W 興 



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J£ 一. 



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陰符 技. r 
天 VJ は 天地 自然 ご 言 ふが 如し。 天地 自然の 逬を 見て 之を 行へ ば 
j 足る 2 な 0。天人合|の思想は此ニ句に於て發揮せら各。.天に 
I 五行* り。 水は 火を. 火は 金を. 金は 木を-木は 土を 殺す ものを るが 
故に 之を 五賊 VJ 云 ふ。 陰 符經は 俗人の 見得ざる が 如き 甚深の 處 
I に 於て 宇宙の. 興 理を發 見せん ビするものをるを以て-. ^ 語の使用 
法も亦自らー秫特別なる者,のり。五行が亙に相賊する貺を見て 
.之を 五賊 VJ 云 ふノ 這般 微妙の. 理を 見得た る. 者は. 則ち 繁榮す ベ: し。 

if . 賊在 ^心。施--行於天,。宇街在,,乎手 0 萬化生=乎身 0 天 
性 人 也。 人心 機 也。 立, ,;大之道 0 以定」人也 °. 

'五 ^ の氣は 祥 身中に 在つ て 活 爾するもの々り。善用すれば仁義 
祐智信 VJ を 5,惡用すれば1怒愛樂欲ビ夯る。若し天の^|に從ふ 



て善用すれば宇宙は手中に在るが如く又鸹般の變化は自己の身 

ょぅ生する如き威ぁるべし。 

.. . 

凡そ 天の 附與 した. 0 先天の 性は 人の 人た 5 所以を b 。 然るに 俗 
人の. 心は 必す しも 天. 理に從 ふこ 》能はず。言はば撒 |: して蒂に 
も 働き 惡 にも 働くべし。 天の 近を 標準 i して 以て 人心を して 之 
に則らしめざる可ら中。. 

天發 ,,殺機,。夢 1 易,宿。地發,,殺機 0 1蛇鲜睦。人發„殺 
機,。. 天地 反覆。 天人 合發 。萬 化定 ,雜。 

. 凡そ宇宙の現象を觀察する |: 陰ゐれば陽ぁ6..、陽ぁれば陰 <3) り。 
互に 原因た b . 結粜 たる 者な り。 .1«: 人 は ロ C 生々 發 展を见 るの みを 
れ Vi も 此れ 即ち 陽性に して 典の 之れ ぁる听 以の ものは 陰 性 の 氣 



之れ •か 因た るに 由る を-^。 此 微妙を る 所を覜 察して 以て 此 一章 
を 成せ b 。 天に 陰氣 あ, 0が爲に天の變化を生中。星 ^- 移し宿を 
易 ふるもの 是れを b 。 地に 陰氣 あるが 爲に龍 蛇の 活動す る あ 
吾人 須く 天地 自然の 理に從 ふべ く、 殊に 陰が 陽の 源 i をる こ 魅を 
心得, これに 從 つて 以て 活勸す V し。 則ち 天地に 在る が 如き 活勘 
を其傻反 « 1居る£ビ '$» る。人發殺機.天地反夜ビ言ふは是れ釦 
5。 此 くして 天人 合發し 同く 陰陽の理に 從つ て活勸 する 所ょ , b 
j .宇宙の 一切 變 .化の 根本を' 見る* へ f * 备 り。 

性有_,巧拙,。可,,以伏藏,。九竅之邪。在,,乎三要 0 可=以 

一 動靜 -o 

人_,.の.性.には巧‘'各.あゲ。.柚を 6' あり。天地自然の理 |: 從つて 



之を調伏する.. |:- 勉めざる可ら ^ 。人.3.世 |: 生活するに_當り最4 
人心を饥す所の者何んぞや.£いふに即ち九尨. |: 外ならヤ:兩.眼 
兩耳 £ 鼻孔 ニ •ロ 及び 大小便の 穴 # 一 VJ . 是れ なり。 是れ '* るが た 
めに 心は 外物に 制. せらる。 .故に 邪 ピ 謂 ふ。 殊 ,に甚 しきは 耳目 ロ 
の 三者を. 6。 之を 三 要 ど云ふ。耳は猙を受けて心をして之に .®' 
注せし »- .目は色を容れて心をして之に傾注せ丄め、ロは味を知り 
て心をして之に傾注せしむ。此等の龄を恶ぎ人心をして泐か .$ , 
らしむ る もの 是れ實 に. 精神 修養の ^ 一益を 力。 而も 絕對 的に 之 
を 塞ぐ こ £能从す。故に 1| くべき時に砌かし靜かをるべき時に 
靜か をら. しむ。 即ち 可,, 以動靜 , S 言 ふ 所以を- b 。 凡そ 道家の 理 
想は內.親反聽に在り。1外を見.すして内を視.外を聞かずして內を 
陰 符 e '■ 八 



陰符筠 六 
聽 < VJ 云 ふが 如し。 . 

火 生,, 於 木,。 禍發必 剋。 姦 生,, 於 國, 。時 動必 潰。 知乏修 
錬 。謂,, 之 聖人,。 

陰陽 (?)- 理は湘互に根,なるものをり。.陰が陽の源£を5福が禍. 

の 源 VJ をる. 福 必 すしも長からず..禍必すしも長からす。互に相生 
じ相滅 する ものを り。 彼の 問 易の 根本 思想 も 亦 全く 此 に あり。 
陰符經 は. 之を 赏 踐に應 用 せん VJ する のみ。 火は 木ょ b 生じ 禍 银 
の 至る 處 木を 減す。 惡 人は 國內 .1 り 生じ. 時節 到來國 家を 破る,^ 

あ 5。 h 斯の理 を 知つ て 能く 精神を 修 むる 者 之を 聖人 VJ いふ。 以 
上に て 上 篇は終 6なり->巾篇以下の網要も亦此に外をらす。只 い 
深く 心に 味 ふを 要す。 



中. ■篇 

天生 天 殺。 道 之理 也。 天地 萬 物之盜 。萬 物 人之盜 。人 
萬 物 •之 盗。 三盜旣 , 宜 。三才 旣 安。 故 日。 食-, 其 時,。 百骸 
理 。動,’, 其 機,。 萬 化 安。 

.天には 陰 VJ ; 陽 ビぁり。.陽は生するを掌、陰 ^ 殺すを掌る。生.,』 
殺 ご の 並び 行は る、 者 自然の 理を 5。 天地, 离 物, 人 ビの三者 |: 就 
いて考ふる.に天地は‘离物を生すれ £* も亦之を.殺すものをり。 1}!1 
ち 萬 物に 取りて は盜 VJ 謂 ふべ し。 葆物は 人の 耳目を 動かし 之を 
し. て 其 心を 失は しむる もの をれば 人に 取 b ては 盜 VJ 謂 ふべ し。 
然るに 人の 萬 物に 於る や 之を 食て 以て 成径 する 者を るが 故に 亦 
盜たるを免れす。三者互に相盜たり典人は這般の消息を洞银し 
除符經 . 七 



葆物の 人を 盜むに 因 b て 之を 制し •天地の 离 物を 盗む に 因 b て 之 
を制す。.即ち自然の道に從つて以て自然を制す。三盜旣に其處 
を 得。 人 •天地 VJ 相 並んで 以て 參 なるべきな り。故に古語 |: 日は 
く,食ふに淇の時を失はざれば體內百骸皆其理を得。勸くに其機 
を以て 4 れば天地自然の理に從ふて何事も成就せざる$をし£。 

人知,,其神而神 0 不知,,不ぃ神而所,,以神 0 

神に して 神なる は. 外に 見は れ .昭 々 ピして明かなる所にして淺見 
者流の能く觀察1得る所。神をらすして神なるは一見明かをら 
ざる所に於1却て深逮の理ぁる者にして達人を頦て始 « て旭く 
洞見し 得. る 所を 5。 微妙の 理豈 俗眼の 瞥見を 容れん や。 



日月有,數。大小有」定。聖功生焉。神明出焉。滅盜>‘機也。 
天下莫,,能見 0 ,莫.,能知 0 君子得>1。固„躬。小人得> 0 

輕レ命 ? . , 
日月の遯轉するや1定の法あ6。大を陽ごをし.小を陰ごをす。 
陰陽 各 其の 則め-^。 而して 天地の 活 fj あ り。 此に 神明の 德を見 
*0べし。至人は,此の理を知りて以て之を應用す,る者を-=^之を 
盜機 VJ 云 ふ e 君子は 斯の 機微 糸る 理を 得て 以て 其 身を啩 むれ ご 
も 小人は 却て ® 命を 輕ん t 6 t : M ' る ものを り。 以上は 中篇の 大 
要を 卜。 其 根底に 於て は 上篇 i 異なる 所を し。 陰陽 自然の 理 (: - 
從ふ - U 是れ のみ。 凡て 常人の 見得ざる 所に 於て 甚深 微妙の 理 あ. 
る こ ビ を 知るべし。 

陰 符 e y 九 



瞽者 # 聽。 1 者 善視 。絕 ,, 利 一源,。 用 飾 十倍。 三 返,, 畫 
夜,。 用 細 萬 倍。 

. 窗人は ?' に聰明にして 1 考は目に瞭然た>。,骑,神の一方而を迤 
ぐ時は必ず他の方面に於て淇勢カを發抓する2を得。外 |: 向て 
精神を 消耗せ しむる 勿れ。 乃ち 洱 引の 術を 行 ふょ b も 十倍の 効 
ぁ 5。珩し又其術に從つて赏行し三进夜之を繼賴せりご假定せ 
んか逋 效贲 に墙 引に 离倍す £謂ふべし。 « 引の術は道.家の惯用 
方' 法に‘ して 肉體を 精練 せん VJ する もの' 争り。 

心 生,, 於 物,。 死,, 於 物,。 機 在. 目。 

心は 外物を 見る ょ 0して生するものをり。外物の謎ふ$をくむ 



ば 心 も亦存 する S をし。 心 VJ 外物 VJ は 枏對 する 茗な b 。 典 要 如 
何 どい ^ に 即ち 目に 在 h 。 目は 三 要の 一 に して就中重要をるも 
のな.5。目を蔽 -^ て見ざる時は猜神の素亂.せらる、發ゐるこど 
を. 多 b 。 ..• 

天 之 無 i 恩。 而大悤 生。 迅雷 烈風。 莫 i 不 ,, t 然, 。至樂 性 
餘 。至 靜性廉 0 

.天は 無情の 者. 恩を きが 如く をれ でもニ切萬物赀天に依つて生个。 
大恩 ある 所以を ら个 や。. 迅 ! IT 烈 帆 も 亦 天の 爲め に逯然 VJ して 起 
,9: 來る ものな b 。 故に 自然の 理を 知^' て 之に 從ひ天 VJ 一 なる も 
のは至樂にし.て其性綽々,/」して你裕あり。又至て靜かをる性は 
& ら廉 なる ものを-^。 

陰符烜 一一 



天 之 至 私。 用 之 至 公。 禽之制 弈氣。 

天は 典 神 鼗不可 思議を る 所ょ-^ 見れば 至て 私を bvj 雖も 其活励 
の流.れする所ょり見れば至で公平なるもの.と謂ふべし。站の然 
2)- 所以の もの 如怀。 即 ち 一氣の 作用に # する. Q み。 禽は擒 な o ’ 
制な り。 鸹 物を M 御す るを 謂 ふを り。 

生漪死之根。死者生之根。恩生,,於寄 0 害生,,於恩 0 

陰陽は 反對の 性に して 互に 因 .じなり 果.じ なる 者を 5。 生は 死の. 
因, 死は 生の 囲を b 。恩は窖ょ^.生,じ害は恩ょり生ずる渚をり。 
木は冬に 1 ふて害3れ,來年を待て生す。生するが故に復た冬殺 
に # ふ。 乃ち 生. 死 V 」 思 害 VJ は 互に 因た. 9 果た. る ものを b 。 



愚人以 天地 文理, 聖 ° 我以 時 物 文理, 哲 。人以 S 處 U 聖 0 
我以 不 愚-虞 i 聖 。人以 ,奇 期, 聖。 我以, ,不奇 ,期 & o 沉 ,水 入 
i 火。 自取 ,.滅亡,。 

省 深の 理は 俗士の 窺 ふ 傲は ざる 所。 天. 地の 表面に 見 はれた る 文 
理を以 て聖 ごを し - Jib に 於て 1嘆す。我は則ち時物の文理.生死恩 
.害の 互に 伴 ふ. 所を 見て 以 .て 哲 ビ をし •神妙 vj .4 a すを り。 世人は 1 
-<の蹈晦深藏を悟.』す。以て愚7」糸す。或は辦人の臨機適*,}を 
解せす。以て奇ご备す。娛る所以をり。與に聖人 

を知るものは 

以_て愚にぁらす=又以て奇にぁらす。理に-從ひ.常じ行ふものビ 
.をすのみ。鳥の水.に沈み蟲の火に人る,皆自ら滅£を取る所以。 
天地.の逍を究めざるもの、自ら禍を招く所以亦 ^ に此<の如し。 



陰 符枝 一四 

S 然 之道靜 。故 天地 萬 物 生。 天地 之 道 浸。 故 陰陽 勝 J 
一 陰陽 相 推。 而變化 順矣。 

一 陰 符經の 主 VJ する 所は靜 に 在り。 靜が 動の, 根底 をれば な b 。 人. 
一. の大 に 活動し S # る 所以 1亦先づ其心を靜かにし,沈思熟考すれじ 
一 を b 。 自然の 道は 無形 無名. 至て 靜かを り。茁物の生する所以6 
'一 .6。天地の道は水の浸入するが如く自然にしてのみ。而して陰 
一- 陽相脓ち相推し一切の變化行はれざる所なし。「故」の字必すしも 
j 拘泥すべからず。 

一聖 人知,— 然 之道不 P 可;, 違。 因而制 ,之。至靜之道。律.歷 
一所 i 不 fei 契。 爰 有,, 奇器, 。是 生:, 萬 象,。 八卦 甲子。 神 機 鬼 
藏 。陰陽 相 勝 之 術。 昭昭乎 進, 於 象, 矣。 



一聖 人 自然. の. 道の 逄ふ 可ら ざ S ' を 知る。‘ 故に 自然に 從ひて 以 て 之 
■を 制す。 ■至 ■靜の 道 即ち 天 ^: . の 逍は # 歷の 如き 精 數 .も 能ぐ 契 八” す. 
る 能は ざる 所 ぁ り。 故に 各け て奇器 VJ 謂 ふ。 一切 海象の 生す る 
所 4&り。八卦.十干,十ニ支の理の如き,神の機 (: 励き & の藏す.る如 
き,凡そ陰陽相勝の術.皆形而上の妙.理。之を耳目の間 '|: 求めんご 
する は 抑 も 難し。, 

以上は陰符經の大網 §'- 5。今其の要點|.ニを舉げんに左の如し。 
ー’凡そ世に處するには何事に依らす心を靜かにし.其理を觀察 
すべし。莊子の卷生主*亦此意に外ならす。こ、取物は必す .^ 典 
面ょ b 之を 觀察 する を 要す。 膦中願ゐり。籟中躺ぁリ。之,. <£ , 知 
りて 修養す るを 大人 ?をす。困難に逢ふて捲土 1 來の勢を呼び 



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六 



陰 符經 

起す も 亦 全く 此に在 り。陰符經を讀む者は射らく這般‘深遠の所 
に 着目し, 以て 大成を 期せざる 可ら す。 老子 • ]&] 易の ニ 書は 殊に .^ 
照を 耍 f - VJ 云爾。 



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陰符經 



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明治 四十. 五 年 五月 十二 日印 刷 
明治 四十 五 年 五月 十四日 發行 



陰符經 . 



定價 金八錢 




著作 兼 
發行者 



東京 府下巢 鴨 村 ニ 六 三 九 

遠 1- 隆 吉 



東京 府下 巢鴨村 ニ 六 五三 

印刷者 松 任 吉太郞 

東京 府下 巢鴨村 ニ 六 五三 

印刷所 巢 .1 學舍 印刷 部 



發行所 



巢園 學舍壯 版 部